一月はいぬ


いまカレンダーみていたらもう今日は1月21日ではないですか。良く「一月はいぬ、二月は逃げる、三月は去る」といいますね。うわ、もう二月がくるんかいな。うかうかしてたら「梅は咲いたか、桜はまだかいな?」なんていう季節になってしまうがな。慌ただしい季節であります。

この「いぬ」という言葉ですが、方言ですかね。神戸では「はよォ去(い)ね」「もう去(い)んでくれ」とか「え、もう去ぬんか?」と言います。最初の二つは「早く帰ってくれ」という意味、もうひとつは「ええ?もう帰るの?」という意味。もっと酷い喧嘩言葉になると「おまえ、いね!」(お前、死ね!)とか「おらおらぁ、いんでこましたろか」(殺してやろうか!)という次第。「いてこましたろか!」も同じであります。これなんか女に向かって言うと「犯(い)てこましたろか!」やね。なんとも酷いお下品なお言葉でござります。私なんぞは一回も言った事ないです。

でも言われたことは何度もある。「去(い)ね」は子供の頃良く言われました、塾の先生に。仲間数人と算数などの勉強を家庭で塾をやってる先生の家に夕方週一回行ってたんですが、私は算数苦手でいつも答案を出すのが遅かった。他の友達はみんな終わって私を待ってる。あれって、焦るとよけいに思考が混乱して計算が遅れるんですよ。もうわけわかんなくなるわけ。そんな時に先生が『早よ答え書いて、いんでくれ』と言うのです。なんせ戦後15年くらいしかたっていない貧相な住宅事情ですから家が狭い。お茶の間で塾やってるわけ。私が終わらないと晩飯が出せない。いらいらした先生の奥さんが『ほんまに、この子は勘とろやなぁ』と同調して嘆くのでありました。子供ながら、人生のなかで寂しさをじわっと感じた瞬間であります。ま、帰りしなには飴(カンロあめ)を一個づつくれるので帰宅の夜道は皆で飴をほうばってワイワイいいながら歩くのです。友達っていいなあ。この「去ぬ」という言葉、私にとっては特別。複雑な響きがあるのであります。忘れられない言葉です。

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